2017/03/27
都市再生機構(UR)の団地の一部がDIY可能になっているのを
ご存知でしょうか。
sponsored link
URのDIYって
UR賃貸DIY住宅募集というのは、借主が強度を損ねない限り
内装を自由に変えてもいいというもの。
中にはリフォームの専門家の方も入居され、
築40年以上のURマンションの一室を、
壁を全部取り払った入居者の方も居られます。
(C)ur-net.go.jp
ここまでしても、一般的な賃貸住宅で必要な『原状回復義務』
必要なしというのだから凄いと思いませんか。
この大胆な施工例は、工務店の方です。
構造を知り尽くした彼らだからこそ、全ての間仕切りを取り払い、
空間を射抜きにして暮らすというアイデア。
DIYの領域を超えたリノベーションで、不動産価値もあがります。
URが入居者にDIYを認めた理由はここにあります。
現在募集中なのは主に関西地区
URは、’11年から関西圏、特に大阪北摂を中心に
URのDIY物件供給を進めてきました。
北摂に建てられたURの物件の入居者は若くても50代後半~還暦。
これらの団地に、彼、彼女らの娘息子世代、孫世代に住んで
住宅を活性化して貰うのが狙いです。
URの強みは公団なので、家賃がお得な事。
いざ入居者が賃貸物件を引渡されてもどうDIYしていいか、判りませんよね。
そこでURの若手職員がけん引役となり
『売りっぱなしにしない賃貸』を目差し『UR-DIY部』企画。
FBやインスタで様々なリフォーム企業とコラボしたイベントを
開催しています。
これによりDIY体験会、URのDIYコンテストやモデルルームの閲覧会も行い、
原状回復の必要がない賃貸のDIYは、どの様にやるのか、
借主のイメージ通りに家を作るには、どうすればいいのか
職員と専門業者がアドバイスしていくのは興味深いところです。
築半世紀の団地もよみがえる
URは試験的に募集しているURのDIYリフォームをした人への
インタビューも行っています。
下の写真も、UR千里津雲台団地(大阪府吹田市)にお住まいの方のもので、この団地は築50年、半世紀。
(C)ur-net.go.jp
和室3Kの間取りを、ふすまを取り払い、2LDKにし、半年かけて畳をフローリングに、天井以外は壁紙も全て張替え、
靴箱、台所の収納は『大改造劇的ビフォーアフター』並の
手作りをしたそうです。
以前は、この夫婦大阪の別の賃貸マンションにお住まいだったそうですが『原状回帰』が頭にあり、
『毎月家賃を払いながら自分の家に住んでいるという感覚を
もてなかった事がストレスだった』のだそう。
徹底してDIYする空間が、1つでもあれば、『自分の家』と思える
証拠だと思います。
関西では千里、箕面など築40年を超えるURがDIYの対称になっていますが
その他の地域ではまだまだです。
京都も、かなりの数の築40年以上のUR公団があり入居者も高齢化していますが空室ゼロというのが現状。
日本の築半世紀近くになる1人暮らし様の賃貸物件は、これから先増えていくと思います。
ですが『原状回復』が『住民の高齢化』がネックになり、選ぶのをためらう1人暮らしの女性も多いのではないでしょうか。
そこで、『原状回復なし』が挙げられる今回のDIY可能なUR賃貸の様な物件、ふえていけばいいと思うのです。